
売場を強くするのは、技術ではなく“共有された文化
売場づくりは、担当者ひとりのセンスで決まるものではありません。
陳列技術①〜⑥で扱ってきた内容は、
どれも チームで共有し、同じ方向を向いて運用するときに最大の力を発揮します。
フェイスコントロール、
山積み陳列のボリューム、
エンドの主役づくり、
関連陳列によるついで買い、
値下げ棚の安心感、
季節陳列の期間設計。
どれも 「個人の技術」ではなく「チームで使う技術」 です。
今回は、これまでの技術を
“店の文化として根づかせる方法” を解説します。
1人でやるには限界があるよ~
🔄 【前回⑥のおさらい】季節陳列は「期間」が売上を決める
前回の
👉 陳列技術⑥:季節陳列の設計術
では、季節売場は“いつ置くか”が命であると解説しました。
- 立ち上げ → ピーク → 終盤
- 気温×行事で動く需要
- 世界観づくり
- 関連陳列との相乗効果
- 年間カレンダーによる設計
季節陳列は チーム全員が同じ時間軸で動かすこと が成功の条件でした。
⑦では、その“同じ時間軸”をチーム文化として定着させていきます。
⭐① まずつくるべきは「共通言語」です
売場が乱れる店では、スタッフ同士が同じ言語で売場を語れていません。
❌ ありがちな状態
- “フェイスコントロール”の意味が人によって違う
- “山積み多めで”と言われても解釈がバラバラ
- “エンド強め”が担当によって全く違う
- “季節始めようか”と言われて何をするか曖昧
✔ 強い店はこう
- フェイス=前出し+高さ+整列
- 山積み=三角形 or ピラミッド
- 関連陳列=主役→サブ→補助
- 季節陳列=立ち上げ→ピーク→終盤
つまり、
売場の強さ=共通言語の量と精度。
専門用語をつくる必要はありません!たとえば「特設売場①」といって全員が同じ場所を認識できるかということです!
⭐② ルールより“習慣”が売場を強くします
ルールを作ることより、
毎日・毎週・毎月の習慣化 こそ最強の仕組みです。
✔ 毎日の習慣
- 朝の棚チェック(高さ・乱れ)
- ゴールデンラインの確認
- フェイス補充・前出し
- 値下げ棚の清潔チェック
- 山積みのてっぺんの崩れ確認
✔ 週の習慣
- エンドの入替
- 関連陳列の見直し
- 売場の“死角”改善
✔ 月の習慣
- 季節テーマの共有
- 来月の陳列計画
- 年間スケジュールとの照合
“習慣”はスタッフが変わっても残り続ける最強の仕組みです。
⭐③ 再現性を生む「型(フォーマット)」
売場を強くするのは、
センスではなく“型” です。
✔ 共有すべきフォーマット
- フェイスの型(高さ・配列・色)
- 山積みの型(三角形/前高後低)
- エンド展開の型(主役→関連→価格→POP)
- 関連陳列の型(主役1:サブ2:補助1)
- 値下げ棚の型(清潔+理由POP+整列)
- 季節陳列の型(立ち上げ→ピーク→終盤)
フォーマット化すると
- 新人でも即戦力
- バイトでも再現可能
- 全員の仕上がりが揃う
- 売場品質が安定する
“売場の標準化”はチームで動かす基盤です。
全員が知識、技術を持っていても方向性が違うと売場に異質を感じます
⭐④ 情報共有は「見える化」が9割です
強い店ほど、
口頭ではなく 目で見てわかる情報 を共有しています。
✔ 見える化の例
- 季節陳列の年間カレンダー
- 今週のエンドMAP
- 値下げルールPOP
- フェイスの基準画像
- チェックリスト
- 価格変更リスト
売場の理解度と再現性を上げるには、
見える化>口頭指示 です。
⭐⑤ シフト制でも崩れない棚
スーパーはシフト制だからこそ、
“担当者が変わった瞬間に崩れる”棚はNG。
✔ 崩れない棚の条件
- 型があり誰でも再現できる
- チェック表で変化を見逃さない
- 引き継ぎノートで棚の情報を共有
スタッフが変わっても売場が変わらない店は強い。
⭐⑥ 技術①〜⑥をチームで回す方法(統合)
✔ 技術①フェイス → 1日2回の全体チェック
✔ 技術②山積み → 週次メンテ担当を決める
✔ 技術③エンド → POPとレイアウトの型を共有
✔ 技術④関連 → 他部門と連動して組む
✔ 技術⑤値下げ棚 → 朝番/遅番で役割分担
✔ 技術⑥季節陳列 → 年間カレンダーを常時掲示
シリーズ全体が “チームで動く売場” を前提に設計されている。
それを文化にする回が、この陳列技術⑦。
仕組化が一番大事だね!
🔗 参考リンク(売場・心理・チーム運用)
◆ 売場づくりの基礎
◆ 購買心理・消費行動
- J-Stage
https://www.jstage.jst.go.jp/ - 野村総研(NRI)
https://www.nri.com/jp/
◆ 季節指数(季節陳列⑥に関連)
- 日本気象協会(tenki.jp)
https://tenki.jp/
◆ チーム運用・業務改善
🔚 まとめ
売場を強くするのは、
個人のスキルではなく、
チームで育てる“文化”です。
共通言語、習慣、型、見える化、引き継ぎ。
これらの仕組みが整った瞬間、
売場は誰が担当しても崩れなくなります。
🗣 トレーナーコメント
「技術を覚えるだけやなくて、“みんなで回せる仕組み”にしてこそ本当の売場力やで!!」


