第8章:1月前半の“需要の落差”をどう乗り切るか―年始は売れない…は本当なのか?―

年始は売れない、は半分ウソです
年末の怒涛の売上ピークが終わり、
1月1日〜5日あたりを境に、売場は一気に静かになります。
来店客数も落ち着き、
レジ待ちの列も消え、
「ようやく年末が終わったな…」と感じる現場も多いはずです。
その中で、毎年のように聞こえてくるのが、
「正月明けは売れないから、しばらくは守りに入るしかない」
という言葉です。
確かに、年末と同じ売り方をしていれば売れません。
しかし、実際に起きているのは
「売れなくなった」のではなく、
“売れ筋とお客様の目的がガラッと変わった”
これが1月前半の正体です。
年末の余韻はすぐに取り払わないとね
ここを読み違えると、
- まだ売れる商品の在庫を絞りすぎる
- 動かない正月商材を必要以上に引っ張ってしまう
- 値下げのタイミングを誤り、荒利を一気に削る
といった、後から取り返しのつかない判断ミスが起こりやすくなります。
この章では、
1月前半に「本当に動く商品」と、
買い控えを起こさせない売場の作り方を、
現場目線で整理していきます。
🎯 1. 年始は「食べない」ではなく「簡単に済ませたい」
1月前半のお客様心理は、実はかなり分かりやすいです。
- 正月料理に少し飽きている
- とはいえ、外食に行くほどの気力はない
- 冷蔵庫はまだそこそこ埋まっている
- できれば献立を考えたくない
つまり、
「節約したい」「食べない」ではありません。
“考えずに、失敗せずに、ラクに済ませたい”
これが本音です。
ここで重要なのは、
「ごちそう」でも「特別」でもない、
日常に戻る途中の食事をどう支えるか、という視点です。
このタイミングで強くなるのが、
まさにグロサリーが得意なカテゴリーです。
年末でつかれたから年始は簡単にレンジで「チンッ♪」と済ませたいね
🍜 2. 実はチャンスな商品群(ここを逃すと損)
✔ 乾麺(うどん・そば・そうめん)
1月前半は、乾麺が驚くほど安定します。
理由は明確で、
- 年末に買った「つゆ・だし」が余っている
- 胃を休めたい、軽い食事をしたい
- 買い置きできる安心感がある
特に動きが落ちにくいのが、
1束タイプ・少量・食べ切り規格です。
大容量よりも
「今日・明日で使える量」
ここに需要が集まります。
✔ レトルト・即席食品
1月前半は、
「今日は何も考えたくない日」が確実に増えます。
その結果、
- カレー
- 丼の素
- スープ・雑炊系
といった、失敗しない即決商品が安定します。
ここで重要なのは、
“安いから”ではなく、
**「失敗しないから選ばれる」**という点です。
✔ 缶詰・保存食
サバ缶・ツナ缶・豆・コーンなどの保存食は、
「年末在庫処理」ではなく、
1月前半に新たな買い足し需要が生まれます。
- 冷蔵庫整理を始める
- 足りない分を補充したい
- 非常用ストックを戻したい
こうした理由で、
静かに、しかし確実に動きます。
🧠 3. 「買い控え」を起こさせない売場設計
1月前半で一番やってはいけないのが、
値下げ感を前面に出しすぎることです。
赤札・処分POPが増えすぎると、
お客様の心理はこうなります。
「今は買わなくても、もう少し待てば下がるかも」
これが、いわゆる買い控えです。
過度な値下げは逆効果ってことか
✔ 正解は「用途POP」
価格ではなく、
“どう使うか”を先に伝えることが重要です。
例)
- 「正月明けの簡単ごはんに」
- 「冷蔵庫整理の日にこれ1品」
- 「忙しい平日の味方」
これだけで、
値下げしなくても商品は動きます。
🧩 4. 在庫処理は“さりげない値引き”が勝つ
どうしても残る商品は、必ず出ます。
その時の基本ルールは、以下の3つです。
- 一気に下げない
- 売場を縮めすぎない
- 通常棚に“混ぜる”
具体的には、
- 5〜10%程度の目立たない値引き
- フェイス数を減らして圧縮
- 通常商品と同じ棚で自然に消化
これだけで、
「処分感」ではなく、
“気づいたら売れていた”状態を作れます。
非常に難しいテクニックです
📝 まとめ:1月前半は“次の売上を作る準備期間”
1月前半は、
年末の反動で売れない期間ではありません。
- 売れる商品が変わる
- お客様の目的が変わる
- 売場の役割が変わる
ここを理解できると、
- 無駄な値下げが減る
- 在庫の持ち方が上手くなる
- 次の繁忙期に強くなる
という好循環が生まれます。
静かな売場ほど、差がつく。
それが1月前半です。
次の章では、
1/3〜1/10の在庫処理をどう段階的に進めるかを、
さらに実務レベルで掘り下げていきます🔥
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スーパーマーケット白書・景気動向調査
https://www.super.or.jp/ - KSP-POSマーケティング
年末年始の食品購買動向分析
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