年始は売れない、は半分ウソです

年末の怒涛の売上ピークが終わり、
1月1日〜5日あたりを境に、売場は一気に静かになります。

来店客数も落ち着き、
レジ待ちの列も消え、
「ようやく年末が終わったな…」と感じる現場も多いはずです。

その中で、毎年のように聞こえてくるのが、

「正月明けは売れないから、しばらくは守りに入るしかない」

という言葉です。

確かに、年末と同じ売り方をしていれば売れません。
しかし、実際に起きているのは
「売れなくなった」のではなく、

“売れ筋とお客様の目的がガラッと変わった”
これが1月前半の正体です。

年末の余韻はすぐに取り払わないとね

ここを読み違えると、

  • まだ売れる商品の在庫を絞りすぎる
  • 動かない正月商材を必要以上に引っ張ってしまう
  • 値下げのタイミングを誤り、荒利を一気に削る

といった、後から取り返しのつかない判断ミスが起こりやすくなります。

この章では、
1月前半に「本当に動く商品」と、
買い控えを起こさせない売場の作り方を、
現場目線で整理していきます。

🎯 1. 年始は「食べない」ではなく「簡単に済ませたい」

1月前半のお客様心理は、実はかなり分かりやすいです。

  • 正月料理に少し飽きている
  • とはいえ、外食に行くほどの気力はない
  • 冷蔵庫はまだそこそこ埋まっている
  • できれば献立を考えたくない

つまり、
「節約したい」「食べない」ではありません。

“考えずに、失敗せずに、ラクに済ませたい”
これが本音です。

ここで重要なのは、
「ごちそう」でも「特別」でもない、
日常に戻る途中の食事をどう支えるか、という視点です。

このタイミングで強くなるのが、
まさにグロサリーが得意なカテゴリーです。

年末でつかれたから年始は簡単にレンジで「チンッ♪」と済ませたいね

🍜 2. 実はチャンスな商品群(ここを逃すと損)

✔ 乾麺(うどん・そば・そうめん)

1月前半は、乾麺が驚くほど安定します。

理由は明確で、

  • 年末に買った「つゆ・だし」が余っている
  • 胃を休めたい、軽い食事をしたい
  • 買い置きできる安心感がある

特に動きが落ちにくいのが、
1束タイプ・少量・食べ切り規格です。

大容量よりも
「今日・明日で使える量」
ここに需要が集まります。


✔ レトルト・即席食品

1月前半は、
「今日は何も考えたくない日」が確実に増えます。

その結果、

  • カレー
  • 丼の素
  • スープ・雑炊系

といった、失敗しない即決商品が安定します。

ここで重要なのは、
“安いから”ではなく、
**「失敗しないから選ばれる」**という点です。


✔ 缶詰・保存食

サバ缶・ツナ缶・豆・コーンなどの保存食は、
「年末在庫処理」ではなく、
1月前半に新たな買い足し需要が生まれます。

  • 冷蔵庫整理を始める
  • 足りない分を補充したい
  • 非常用ストックを戻したい

こうした理由で、
静かに、しかし確実に動きます。

🧠 3. 「買い控え」を起こさせない売場設計

1月前半で一番やってはいけないのが、
値下げ感を前面に出しすぎることです。

赤札・処分POPが増えすぎると、
お客様の心理はこうなります。

「今は買わなくても、もう少し待てば下がるかも」

これが、いわゆる買い控えです。

過度な値下げは逆効果ってことか

✔ 正解は「用途POP」

価格ではなく、
“どう使うか”を先に伝えることが重要です。

例)

  • 「正月明けの簡単ごはんに」
  • 「冷蔵庫整理の日にこれ1品」
  • 「忙しい平日の味方」

これだけで、
値下げしなくても商品は動きます。

🧩 4. 在庫処理は“さりげない値引き”が勝つ

どうしても残る商品は、必ず出ます。
その時の基本ルールは、以下の3つです。

  • 一気に下げない
  • 売場を縮めすぎない
  • 通常棚に“混ぜる”

具体的には、

  • 5〜10%程度の目立たない値引き
  • フェイス数を減らして圧縮
  • 通常商品と同じ棚で自然に消化

これだけで、
「処分感」ではなく、
“気づいたら売れていた”状態を作れます。

非常に難しいテクニックです

📝 まとめ:1月前半は“次の売上を作る準備期間”

1月前半は、
年末の反動で売れない期間ではありません。

  • 売れる商品が変わる
  • お客様の目的が変わる
  • 売場の役割が変わる

ここを理解できると、

  • 無駄な値下げが減る
  • 在庫の持ち方が上手くなる
  • 次の繁忙期に強くなる

という好循環が生まれます。

静かな売場ほど、差がつく。
それが1月前半です。

次の章では、
1/3〜1/10の在庫処理をどう段階的に進めるかを、
さらに実務レベルで掘り下げていきます🔥

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