12/29~1/4 ― 値上げは一服?それとも“静かな構造変化”の始まりか ―

2026年を見据えた食品業界の動きに、少しずつ“変化の兆し”が見え始めています。
値上げラッシュは一段落したように見える一方で、主食・嗜好品・小売の働き方など、これまで当たり前だった前提が静かに揺らぎ始めています。

今週のニュースは、派手な急変こそありません。
しかし、「消費者の反応」「選ばれ方」「売り方の再設計」という、売場にとって極めて重要なテーマが詰まっています。

それでは、今週の週間グロサリーニュースを、売場目線で整理していきます。

① 2026年、食品値上げは一服?

背景にあったのは「消費者の反応」

2026年は、ここ数年続いた食品値上げラッシュが一服するとの見方が出ています。
原材料費や物流コストは依然として高水準ですが、企業側が価格転嫁に慎重になっている背景には、消費者の買い控えや反応の鈍化があります。

売場では、PB商品や徳用サイズ、割安感のある商品の支持が継続しています。また、価格据え置きの代わりに内容量を調整する動きも増え、価格そのものより「納得感」が重視される傾向が強まっています。

売場対応のポイント

  • 価格訴求だけでなく「使い切り」「無駄が出ない」といった価値訴求が重要です
  • 容量変更商品については、従業員が説明できる体制づくりが求められます

値上げが止まったのではなく、「上げにくくなった」局面に入ったと捉える必要があります。

参考リンク
https://l.smartnews.com/m-6TcahR9m/Bzhv73

② たばこ税改正で2026年・2027年も値上げへ

すでに“織り込み済み”の市場

たばこ税の改正により、2026年・2027年にかけて段階的な値上げが予定されています。
しかし消費者側はすでにこの動きを織り込んでおり、過去のような大きな駆け込み需要は見られにくくなっています。

売場では、銘柄変更や購入本数の調整が進み、価格よりも「買いやすさ」「ついで買い」の重要性が増しています。

売場対応のポイント

  • レジ周りの菓子・ガムなど衝動買い商品の役割が再評価されます
  • レジは「最後の売場」であるという意識を改めて持つことが重要です

たばこ自体の売上が減少しても、レジ前の価値が下がるわけではありません

参考リンク
https://l.smartnews.com/m-6SWQuNJC/zAX8FP

③ “令和のコメ騒動”は終わっていない

高騰が問いかける主食のあり方

コメ価格は依然として高止まりが続いており、2026年以降も不安定要素が残るとされています。
この状況は、日本の農政や流通構造の課題を浮き彫りにしました。

売場では、高価格帯米が動きにくくなる一方、少量パックやブレンド米の支持が拡大しています。また、パンや麺類など他主食へのシフトも進んでいます。

売場対応のポイント

  • 「毎日用」「弁当用」など用途別提案が有効です
  • 主食売場を“比較売場”ではなく“選択肢売場”として再構築する視点が求められます

コメは、当たり前の主食から「選ぶ主食」へと変わりつつあります。

参考リンク
https://l.smartnews.com/m-6U2qIm8o/uu9PSf

④ 元日休業が広がる小売業

「開いていて当たり前」が変わる時代へ

人手不足や働き方改革を背景に、元日休業を導入する小売業が増えています。
これまで年中無休が前提だったコンビニでも、一部店舗で休業の動きが出始めました。

この変化により、年末のまとめ買いや、冷凍・レトルト食品の前倒し需要が目立つようになっています。

売場対応のポイント

  • 年末に「正月用ストック提案」を強化することが重要です
  • 営業情報は売場・入口で明確に伝える必要があります

休業は売上減ではなく、売り方を変える転換点と捉えるべきです。

参考リンク
https://l.smartnews.com/m-6TlNywQE/Uwipv9

まとめ|数字が動きにくい今こそ、売場の質が問われる

今週のニュースに共通するのは、急激な変化ではなく、確実に進む構造変化です。
値上げ、主食、働き方――どれも「元には戻らない」テーマばかりです。

だからこそ、

  • 説明できる売場
  • 納得して選べる売場
  • 代替提案がある売場

こうした売場の質そのものが、これからの差になります。

静かな今こそ、売場づくりを見直すチャンスです。